ボンちゃんへ

  • 2021年5月25日
  • 2021年5月25日
  • 家族

私の担当現場に子猫がいた。

 

亡くなっていた。

 

こんな事は初めてだった。

ショックだった。

 

 

私は、その子猫にタオルをかけ、手を合わせた。

そして、こう言った。

「もう少し、ここで待っててね。」

 

 

先ずは会社に連絡し、現状報告。

その後、近所に住む、この建物の所有者の元に出向き、現状を説明した。
そして、市役所への連絡をお願いした。

 

 

本来、私の役目はここまで。

だが私は、この現場で「清掃」をしなければならない。
それこそが、私の「仕事」である。

 

 

「仕事」をしていると、1時間後くらいに女性が2名来た。

私は、子猫の所へ案内した。

 

女性達が子猫に声をかけていた。

「見つけてもらえてよかったね。」

「私達が送ってあげるからね。」

「もう大丈夫だよ。」

 

こんな優しい女性達が来てくれて良かったと思った。

無言で淡々と作業を進めるような人達だったら、私としては・・・気分が悪い。

 

 

女性達が子猫を車に乗せた。
そして手を合わせた。

彼女達と一緒に、私も手を合わせた。

 

 

こうして子猫は、優しい女性達が連れて行ってくれた。

 

 

もうすぐ、昨年亡くなった愛猫「ボンちゃん」の命日が来る。

 

ボンちゃんへ

「子猫がそっちへ行くからね。」

「仲良くしてあげてな。」

 

 

 

 

 Gerhard G.によるPixabayからの画像