鈴木みのる選手

私が寄付や募金をするようになったのは、プロレスラー鈴木みのる選手の存在である。

 

2017年5月、高山善廣選手が試合中に頭部を強打、頚椎完全損傷の大怪我をしてしまった。

 

同年9月の記者会見。

「首から下の感覚がなく、現状、回復の見込みはない。」

高山選手のマネージャーから発表された内容に、私は驚いた。

 

そして、会見に同席した鈴木みのる選手。

「皆さん、力を貸してください。」

涙交じりに頭を下げる彼の姿が、強烈に私の目に焼き付いた。

 

 

UWF時代から知っている選手ではあるが、「お気に入り」というわけではない。
だから彼については良く知らない。

リング上で、「世界一性格の悪い男」と言われている。
私が知っている鈴木みのる選手の知識はその程度でしかない。

それでも、あの記者会見での彼の姿が忘れられない。

 

 

後に読んだ、「週刊プレイボーイ」誌上での鈴木選手の言葉。

「ポケットに余っている10円でいいから協力してほしい」

 

私は、「寄付や募金は、お金持ちに任せておけばいい」と思っていた。

「自分にはそんな余裕は無いから。」

そう思っていた。

 

しかし、「10円でもいい」という鈴木選手の願いに、プロレスファンの一人として、どうしても応えたい、そんな気持ちになった。

大金は寄付出来ないが、少額でも力になれるのであれば。そんな気持ちになった。

 

それ以来、プロレスに限らず、私が応援したい、支援したいと共感出来るものについては、寄付するし、募金もする。

 

 

私のポケットに余っている10円が、誰かの役に立てるのであれば。

そんな思いで、現在もやっている。