ある市議会議員との思い出

自民党総裁選

岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長の争いかと思っていたが、「令和おじさん」菅義偉官房長官が立候補する意思を固めたらしい。

私の予想、まるで当たらないな・・・

 

安倍総裁の後任に興味津々の私だが、今日は以前住んでいた街の「市議会議員」との思い出を書きたい。

 

私が住んでいた街の最寄駅は、とても小さかった。その街に22年間住んでいたが、国会議員を見たことは一回限り。

そんな小さな駅で、市議会議員選挙前に、ほぼ毎日のように辻立ちする野党議員がいた。
私の支持政党ではなかったが、その姿勢に感心した。

私の票は彼に投じた。
そして、彼は見事に当選。私は喜んだ。

 

ところが当選後、彼を最寄駅で見かけることは無かった。
私はガッカリした。
「選挙前のように、毎日辻立ちする必要はないが、たまには来いよ。」
そう思った。

 

対照的だったのが、与党自民党の市議会議員だ。

 

彼は私より10歳ほど年下。選挙前から、1〜2週間に一度くらいのペースで辻立ちしていた。

彼は必ず、自身の活動報告書を配布する。しかし、多くの人々がそれを受け取らない。
私も、先に書いた野党議員を応援していたので、受け取らなかった。

彼も同じく当選。しかし、その後が違う。

 

彼はペースを変えず、辻立ちを続けた。
当選のお礼を言いながら、自身の活動報告書を配布している。
相変わらず、多くの人々が受け取らないのだが、それでも彼は続けた。

 

その姿勢に、心底感心した。そして、私は彼のそれを受け取るようになった。

 

その後、彼は私に「いってらっしゃいませ」と声をかけてくれるようになった。
「報告書を必ず受け取ってくれるオッサン」と認識してくれたのだろうか。

 

辻立ちする彼を、駅で見かける。
「おはようございます」「いってらっしゃいませ」「いってきます」
挨拶を交わしながら、彼の報告書を受け取る。
そんなことが、日常になった。

 

次の選挙では、必ず彼に・・・と思っていたが、私は引越ししてしまった。
しかし、今でもたまに、彼のホームページを覗いてしまう。
まだ市議会議員として活動しているようで、それが嬉しい。

 

住む街が変わり、私は彼に投票出来ないが、それでも応援したい。

彼は私にとって、そんな政治家だ。