礼金は絶対に払わない

2年前の今日、ここに引っ越してきた。
3か月くらいの間、週末の度に部屋探しに出掛けた。たくさんの部屋を見て回り、ここに決めた。

 

家賃は85000円(駐車場代込み)以下で、陽当たりの良いところ。
更に、私は「敷地内駐車場」、妻は「室内洗濯機置き場」を望んでいた。

全てが希望通りとはならなかったが、今の住居には満足している。

 

そして部屋探しの際、希望ではなく、私には「絶対に外せない条件」があった。

それは、「礼金0円」である。

妻にも宣言していた。

「礼金は絶対に払わない」と。

 

正に、「昭和の頑固オヤジ」だが、私はこの「礼金」に、強烈な嫌悪感を抱いている。

 

「礼金」とは
物件の所有者(家主)に、「部屋を貸してくれて、ありがとうございます」という意味で、支払うお金である。

 

初めて部屋を借りた約30年前、私は礼金を「家賃の2か月分」払っている。
当時は、何とも思わなかった。
何故ならば、「礼金0円」物件など、見つけられなかったからだ。

 

しかし、今は違う。
「礼金0円」物件は多数存在する。しかも、空き部屋だらけ。
百点満点を望まなければ、部屋など直ぐに見つかる。

そんな時代に、「礼金払え」などと言う家主は、こっちから願い下げだ。

 

余談だが、現在の住居は家主さんにも恵まれた。
おしゃべり好きの、とても穏やかな人だ。

室内の電気関係のトラブルで、何度かお世話になってるが、対応がとても早い。
そして家主さん自ら、敷地内の清掃など、物件の手入れをしていることを、私は知っている。

 

そんな家主さんには、年末に必ずお礼をしている。

「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。」

入居後の、家主さんの仕事に感謝している。だから、「お礼」を言う。

 

そして家主さんも、私の持参する手土産を、何の遠慮もなく受け取ってくれる。
それが、また気持ちいい。

手土産は、当然「お金」ではない。
家主さんは、家賃以外のお金は受け取らない。「礼金」など、もちろん受け取らない。

 

そんな人が家主で良かったと、私は思っている。