幼少期、母から言われた。
何故、殺してはいけないのか?
「朝、部屋に現れる蜘蛛は、縁起が良い」
そう教わった。
今朝、トイレの中を、ピョンピョン飛び跳ねるように動き回る、黒い小さな蜘蛛さんがいた。
もちろん殺したりはしない。母の「教え」だ。
トイレの窓を開けて、そのまま私はトイレを出た。
外に出てくれただろうか?
「今日は何か良いことがあるのかな」
「久し振りに、早く仕事が終わるかな」
ちょこっとだけ、そんな期待をしてしまった。
昭和生まれのオッサンが・・・
残念ながら、そんな期待は見事に裏切られた。今日も帰宅は遅くなった。
しかし・・・
コロナ禍で、帰宅が遅くなるまで仕事がある。
これは、幸運なのかもしれないな。
うん、きっと、そうなのだろう。
黒い小さな蜘蛛さん、ありがとう。
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