現在、世間を騒がせている「菅義偉首相が、日本学術会議の推薦した候補者を任命しなかった」問題について。
私には何も分からないので、この件の是非については書けない。
しかし、菅義偉首相が述べた「前例を踏襲して良いのか」については共感する。
私自身、「前例を踏襲すべきか否か」、その場面によって常に考えているからだ。
私の仕事には教科書は無いが、先輩達から引き継いだ「マニュアル」というか、「手順」がある。
私の先生は70歳を超えても、未だ現役で活躍中だが、私は先生から教わったことを、後輩達にそのまま伝えていた。
それが、「前例」だった。
私は、それまでの前例を踏襲した。
しかし、今の職場で月日を重ねるうちに、私の考えが変わった。
「今まで通り、前例を踏襲して良いのか?いや、それは違う」
退職した者を含めれば、10数名に仕事を教えてきた。
そして、気が付いた。
「彼らは考えない。言われたことしか、やらない。教わったことしか、やらない。」
私は先生から、「一から十まで」教わった。だから当初は、私も後輩達に同じように教えた。
その弊害が上記だ。
今現在、私はかなり大雑把に仕事を教えている。
例えるなら、「一から二くらい」しか教えない。
そして、必ずこう言う。
「あとは自分で考えなさい。考えながら、仕事をやりなさい。」
在職中の私の後輩達は、私が教えたことを、そのまま実践していない。
各々が、自分の「やり方」で仕事をしている。
しかし、私はそれで良いと思っている。「考えて」仕事をしているのであれば、それで良いと思う。
「前例の踏襲」には良い面も悪い面もある。
だからこそ私は、常に考えたい。
「今は、前例を踏襲して良いのか」