夜逃げ

私の仕事は、「集合住宅の共用部分の清掃」です。

 

具体的に説明すると、

マンションやアパートのエントランスや通路の「掃き掃除」や「水洗い」をします。

敷地内の集積所や駐車場も掃除します。

 

他にも作業はありますが、大雑把に書くと “こんな” 感じです。

 

 

さて、と。

 

共用部だけ」が私達の仕事なので、部屋の清掃は原則やりません。

同業他社さんがやっています。

 

私は今の仕事を10年やってますので、同業他社さんの一部の人達とは “顔見知り” です。

 

 

「この部屋、おそらく “夜逃げ” だね。」

「この部屋に住んでいた人は、“若い男性” だね。」

 

現場で会った同業他社のAさんが、私に言いました。

 

清掃員クロア
若い男性が “夜逃げ” ですか?

 

うーむ・・・🙄

 

Aさんは室内清掃の大ベテランで、私達が “一目置く” 人物です。

そんなAさんは、
室内の状態を見れば、そこに住んでいた人の事が分かってしまうそうです。

 

 

室内清掃を依頼される際、Aさんは “そこに住んでいた人の事” は、何も聞かされません。

「〇〇マンションの〇〇〇号室を清掃して下さい。」

こんな感じで依頼を受けるので、本当に “そこに住んでいた人の情報” は何も無いのです。

 

それでも、
Aさんには “分かる” らしい。

 

うーむ・・・🙄

 

清掃員クロア
若い男性が “夜逃げ” か。

 

私はかつて、お金が無くて追い込まれた事があります。
その頃は「無職」でした。

 

転職を10回以上繰り返しましたが、「無職」だった期間もありました。

私のように “上司と喧嘩して辞めました” なんて者を、雇ってくれる会社は簡単には見つかりませんからね。

 

幸い、私は両親が助けてくれました。
ですから、逃げずに済んだのです。

 

 

そんな私自身の経験から思う事なのですが・・・

 

これは「自己責任」なんですか?

『夜逃げ』しなければならない程、追い込まれてしまった彼が “悪い” のですか?

彼は “ダメ人間” なのですか?

 

もちろん、
自業自得のケースもあるでしょう。

そんなケースの方が、圧倒的多数かもしれません。

 

でも、ね。

私は「例外」もあると思う。

 

日本は「自己責任論」が強過ぎると、私は常々感じています。

 

2023年8月23日

 

私の場合、
何度も会社を辞めましたが、次の「働き場」が見つかりました。

つまり、
「機会」を与えられた、という事です。

お金も両親が援助してくれました。

 

やり直す為の「場所」と「お金」を与えられたから、私は逃げずに済みました。

 

 

私は、誰でも平等に「やり直す機会を与えるべき」とは思っていません。

 

清掃員クロア
私は、死刑制度は絶対に必要だと、考えている者です。

 

しかしながら、
「機会」さえあれば、私のように逃げずに済んだ人、やり直せた人も居ると思うのです。

 

そんな人達には、
国でも、或いは自治体でもいいのですが、手を差し伸べるべきだと、私は思うんですけどねぇ・・・🙄

 

清掃員クロア
俺の考えは “甘い” のだろうか?